「ジェンダーイコールハンドブック」無料配布について


あけましておめでとうございます。
ジェンダーイコール理事長の田渕恵梨子です。

いよいよ2020年。オリンピックイヤーですね。
夏頃の東京は、外国人観光客であふれかえると思います。
せっかくですので、息子たちと一緒にたくさんの外国人と関わって、多様性の感覚をアップデートしたいと思います。
本年もよろしくお願いします。

さて、ジェンダーイコールでは東京都北区のご協力を賜り、「令和元年度北区地域づくり応援団事業」の1つとして、ジェンダーイコールハンドブックを作成しました。
副理事長 篠原くるみがデザインから構成まで全てを監修した魂心の力作です。
理事の大井由美も製作に関わってくれました。イラストは彼女のお手製です。
才能あるメンバーに囲まれて、本当に心強い限りです。

目次はこのようになっています。


「ジェンダーバイアス」とは、男は仕事、女は家庭といった固定観念に代表するような、男女の役割のイメージによる偏見を指します。




2015年9月の国連サミットで採択された国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた、持続可能な目標である「SDGs」。
17ある目標の1つに「ジェンダー平等」があります。
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図るという目標です。

12月に、世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数2019が発表されました。ジェンダー・ギャップ指数とは、世界の各国の男女間の不均衡を示す指標です。日本は前年の110位から順位を下げて153カ国中121位でした。先進国としては、最下位をずっと更新し続けています。
ここ最近、東京ではあらゆるところで「SDGs」のワードやポスターを目にします。
国を挙げて、SDGsに取り組んでいるにも関わらず、目標の1つである「ジェンダー平等」は全く実現できていません。
それどころか、ジェンダー・ギャップ指数により、国際社会から日本はジェンダー不平等の国であるとレッテルを貼られているのが現状です。

日本のジェンダーギャップがこれほどまでに順位が低い要因の1つとして、間違いなくジェンダーバイアスが挙げられます。
では、我々はいつ、どこで、どのように、ジェンダーバイアスが刷り込まれているのでしょうか?当パンフレットでは、この点について、わかりやすく解説しています。

すでに、お茶の水女子大学のジェンダー研究所や東京家政大学の女性未来研究所の先生方が興味を持ってくださり、早速授業で使っていただいています。

さらに、北区教育委員会のご協力を賜り、北区内公立中学校の全生徒にも配布しました。

当パンフレットは、下記に設置してあります。
遠方のお住まいの方は、お問い合わせフォームからご連絡をいただければ、郵送します。ぜひお手にとってご覧いただけると幸いです。

【北区内設置場所】
・北区男女共同参画活動拠点施設「スペースゆう」
・児童館
・子どもセンター
・図書館
・区民事務所
・文化センター
・育ち愛ほっと館
・NPOボランティアプラザ

【その他】
・東京ウィメンズプラザ
・お茶の水女子大学 ジェンダー研究所
・東京家政大学 女性未来研究所
・他区男女共同参画センター

「女性活躍」はキモチワルイ? – 新しい言葉をみつけよう │ MASHING UP イベントレポート

えりこ
異なる業種、性別、国籍、コミュニティの人々が「マッシュアップ」することで、新しいネットワーク、新しい一歩、新しいビジネスを創出できる化学反応を促すカンファレンス「MASHING UP」。
東大2019年度入学生の祝辞で話題になった上野千鶴子さんがゲストスピーカーのセッションを聴講してきました。

「女性活躍」はキモチワルイ? – 新しい言葉をみつけよう

このセッションタイトル。私自身も普段から周囲に「女性活躍」という言葉が嫌いだと伝えています。
行政や企業が叫ぶこのワードの裏に、女性には仕事も家事も育児もがんばってもらいたいという裏メッセージが見え隠れするからです。
さて、上野さんは当セッションでどのような発言をされるのでしょうか。

「ダイバーシティ」は男女均等を口にしたくないオッサンが広めた!?

「男女均等」と「ダイバーシティ(多様性)」は基本的に違う。それなのに「男女均等」や「男女平等」という言葉を口にしたくないオッサンたちがダイバーシティという言葉でごまかそうとしている。上野さんはそう断言されました。
内閣府男女共同参画局の用語集にある「ダイバーシティ」の説明文には、

性別や国籍、年齢などに関わりなく、多様な個性が力を発揮し、共存できる社会のことをダイバーシティ社会といいます。

とあります。
確かに「多様性」という言葉は聞こえが良いですが視点が男女から逸らされます。視野を広げて男女平等の濃度を薄めているように見えますね。

男女雇用機会均等法は「テーラーメイド」

上野さんの仲間の研究者である大沢真理さんは、均等法を「テーラーメイドの法律」と呼んだそうです。テーラーメイドとは「紳士服仕立て」の事。自分の身の丈に合わない紳士服を着て男と同じように振る舞うしか企業では生き延びていけないという意味です。上手い表現ですね。
当セッションのモデレーターであるビジネスインサイダージャパン編集長の浜田敬子さんは、自分自身がそのように生きてきたことを反省していると仰っていました。
そしてもう1人のゲストスピーカーである若手代表の石井リナさんは「今の世代も同じような価値観が再生産されている。自分が勤めていた会社は男性化した女性しか上におらず、同じような働き方をしなければいけないというマインドがある」と話しました。

「男性化した女性」って何?

ここで、私の意見を言わせてください。
「男性化した女性」って何でしょうか?
仮に「男性化した女性」というロールモデルがあったとしても、ただの選択肢の一つです。
現代社会では本当に多種多様な仕事や働き方の選択肢があります。選択肢が一つしかないと思うのであれば、それは「社員病」です。会社というものは、その箱の視点でしか物事が見えづらい環境になるものです。自分の視点が狭いことを棚上げして、自分に合わないロールモデルを指差し、「働く女性とはこういうものだ」と決めつけて諦めるようでは、そもそもその人の成長は見込めないでしょう。
今の日本女性に足りない部分は、「自分自身で新しいロールモデルを作り出す」という強いリーダーシップです。昔の時代とは訳が違います。手段はいくらでもあるはずです。

ゲストスピーカーの秋田さんはこう続けました。

「飲み」と「タバコ」と「ゴルフ」。男性の助け合いの場であるこれら輪の中では、重要な情報交換の場になっている。この輪の中に入れない女性は疎外されてしまう。その積み重ねが女性のハンデになってしまう。

果たしてそうなのでしょうか?
そもそも、「飲み」、「タバコ」、「ゴルフ」は男性で得意な人が多い傾向にあるコミュニケーションなだけです。女性だってこの選択肢を選べるし、嫌であれば他の選択肢を作れば良い。今はそれができる世の中です。
「誰とつきあうか」を意識し、「信頼関係を構築」すれば、仲間同士であれば、重要な情報は共有されると思っています。それができないような相手は、そもそも仲間ではなく、あなたの価値に気づかないようなレベルの人です。
クライアントとのコミュニケーションであれば、確かに「飲み」の手段は有効です。私もよく会食には参加するのでよく分かります。
私はタバコを吸いませんし、ゴルフもやりませんが、やればそれなりに世界が広がるんでしょう。
でも、それ以外のコミュニケーション方法だっていくらでもあると思うのです。

今、ここにいる人たちは日本を変えたい人たちです。ですが、変える力のない人たちです。

以前、カルビー松本会長が放たれた言葉だそうです。誰に向けた言葉かはわかりませんが、今あなたは「女性に向けた言葉」として思い浮かべませんでしたか?
これがジェンダーバイアスです。そして恐らく女性に向けた言葉なのでしょう。
松本会長がおっしゃるとおり、変える力が無ければ日本は変わりません。
日本は圧倒的に女性のリーダーが不足しているのです。

強制力を持たない「クオーター制」で社会が変わった例はない

浜田さん:以前政府は、女性管理職の目標数を挙げていたが、いつの間にか引っ込んでしまった。これはどういうことか?

上野さん:引っ込んだんじゃない。経営者団体に引っ込めさせられた。自民党は先の参院選で、2018年に施行された候補者男女均等法を全く守る気がなかった。立憲民主党45%に対して、自民党は15.7%。やる気がない。
はっきりわかっているのは、強制力を持たない「クオーター制」で社会が変わった例はないということ。
今私たちが知っているジェンダー先進国と呼ばれるフィンランドや北欧諸国を見たら、「強制力を伴うクオーター制なしで変化した社会はない」。
故に強制力を持って数を増やすことは絶対に必要だと思っている。

若い女性自身が今の男性社会に過剰適応してしまっている。

浜田さん:私自身も過渡期には数が必要だと思っているが、それを言うと周りの女性から「それは上げ底ではないですか?」という意見が出てくる。若い人の自信のなさが印象的。男はさんざん上げ底されてきたんだから、女性がちょっと上げ底されて何が問題なのか。

石井さん:知人の女性経営者が「そういう風に数で決めてしまうことで、スキルの無い女性が上に立つことも私は不服」と言っているのを聞いてショックだった。女性自身が男性社会に適応してしまっている。

上野さん:おっしゃるとおり日本社会はこれまでさんざん男性が上げ底されてきた。女性が少し位上げ底されて何が問題なのか。今の企業は無能な男を守る組織。企業は無能な男の不良債権をいっぱい抱えているんだから、少々無能な女性の不良債権を抱えても良いではないか。

浜田さん:女性は若くても過剰適応してしまっている。管理職になった女性たちもその不安を抱えている。研修で「絶対自分より仕事ができないと思っている同期の男性が先に課長になってしまったらどう思う?」と具体的に言うと初めて顔色が変わる。
漠然と考えてるから「私はもしかしたら能力がないのかも」と思ってしまうんだと思う。いかに男性が自然に管理職になってきたのか、女性の置かれている立場がいかに差別されているのか、もっと具体的に知る必要がある。

「女性活躍」以外の言葉は必要か?

浜田さん:例えば「人材の多様化」に言葉を置き換えることで問題は解決するのか?

石井さん:逆にふわっとしてしまって、女性の本質的なところは解決しない気がする。

秋田さん:Adobe社はかなり「人材の多様化」寄りになっている。男性女性だけでなく、LGBTも人種も国籍もいろんなものを含めて、それらが1つの場所にいて影響しあう事がものすごい活力になり生産性がアップしている感覚を肌で実感している。ただ、「女性」テーマで考えると問題は少しふわっとしてしまう。問題の本質が「男女」というところに日本企業がまだまだ追いついていない事を考えると、この表現に行くにはまだ早いのかなと感じる。

上野さん:「多様化」「ダイバーシティ」ははっきり言って、「男女均等」「女性活躍」を言いたくがないためのごまかし。一番良いのはこんな言葉が無くなってしまえば良いということ。だとすれば男女均等を実現しろと言う事をきちんと言っていかなければならない。

男性の育休取得義務化

上野さん:「ダイバーシティ」と言うと、テーラーメイドスーツで働ける人にとっては何の問題もない。しかしなぜ、「男女均等」では女性が働きにくくなるかというと、「家庭責任」がのしかかってくるから。なんで24時間も放っておいたら死んでしまうような赤ん坊の事を、女性は自分の人生の最優先課題になるのに、男性はならないのかが本当に理解できない。
育休法で「男性の育休取得義務化」が法案に出てきそうだが、やったら良いと思う。

浜田さん:さっきの「数」もそうだし、ある程度の強制力が必要。

秋田さん:自分は結構出張が多いので、夫や長男が腕まくりをして下の小さい2人を育てていたりする。そういう環境下に置かれると、男だから女だからというマインドセットが全くない。ある程度の強制力をもって、男性も女性と同じように家事や育児、あるいは介護の実践を実際にしてみる。そこに入っていくことによって、目指すべきものが見えてくると思う。

上野さん:そういう環境だとパパと子どもたちの関係が良くなると思う。そうでない環境の家庭では、子どもが10代になる頃までに子どもは父親を見放している。成人したらさらに父親から離れる。家事育児に関わらないツケは将来に絶対に回ってくる。

女性たちは夫との交渉が一番苦手

浜田さん:実は私も含め、会社の女性社員たちは会社には交渉できるが夫との交渉が一番苦手。夫を変えることが一番苦手だと思っている。夫に遠慮してしまう結果、ワンオペになっている。

上野さん:なぜ?夫のいない私にとっては全く理解できない。夫を変えられなくて、会社を変えられる訳がないんじゃないの?と思う。

浜田さん:そうなんだけど、みんなすごく遠慮している。夫に頼めない結果、会社を辞めていく。育休から復帰して1年経って辞めていく女性たちに理由を聞くと、「夫が長時間労働で、これ以上夫には(家事育児)を頼めない」と言う。夫に「転職して」とか「早く帰ってきて」というのではなく、自分のキャリアを譲ってしまう。

石井さん:自分の周りにもそういう女性が非常に多い。

上野さん:うちの卒業した元東大女子たちは、夫と交渉せずに諦めた結果、不平不満がなくなっている訳ではない。ここにこんなにどす黒く溜まっている。そして「もういいんです。私たち終わっているから。もう期待していないから」という。だから私は「そんな終わった男とこれからもセックスするの?」と聞く。

オススメは「家事育児の見える化」

秋田さん:外の仕事をこれでもかとやって帰ってきて、家に帰ってきても山のように家事育児のタスクがある。週末もある。これは、寝っころなりながら、ビールを飲みながら、テレビを観ながらだと見えない。悪意がある訳ではなく、実際に分かっていない。だとしたら、「あなた方(夫や子ども)が寝っころなりながら、ビールを飲みながらやっている間にこれだけのタスクが溜まっているんです。これを私がやっているんです」と見える化する。すると結構相手に衝撃を与えられる。
そして、「これを全部私1人で維持するには限界があります。一部アウトソースするのか、一部あなた方に担ってもらえないと持続できない。だからあなた方に担ってもらえませんか?」と公平な形にしていく。実際に自分はものすごく細かく見える化している。

上野さん:そこまでやらないと男は分からない位鈍感なの?(爆笑)

最後に

(聴講者からの「私の世代は男女含めて管理職に魅力を感じないんだがどうすれば良いか?」という質問を受けて)
秋田さん:権限をもつと、それまでと違った地平線が見えるようになる。何かやりたいことがある時に、管理職になることによって、誰にどうもっていけば通せるかもしれないという物が見えるようになってくる。それが大変だったとしても、やり遂げられた時に「テイクして良かった」と思える。自分で考えたことが、自分のチームで形にできていくことに楽しいと思える喜びの瞬間は絶対にある。面倒くさいこともあるが、そこにたどり着いてみないと見えない地平線が必ずある。だから男性であれ女性であれ、若い方がチャレンジすることを願っている。

石井さん:上の立場になると、そのレイヤーの人と対等に話ができるようになる。会えるようになる。交渉しやすくなるということを明確に感じる。そこはすごくメリットかなと感じる。

上野さん:みんな、権力の密の味を味わったことがないのねと思う。権力は善用にも悪用にもできる。私はこれでいいわとまとまってしまったら、それ以上の成長はない。やっぱり仕事を通じて自分が成長できる、何事かを達成する。この喜びは何者にも代えがたい。これは一旦経験したら味をしめる。達成感とか何事かを成し遂げたというポジションを女性たちが味わっていないからそういう発言に繋がるんだと思う。

浜田さん:同世代の男性の昇進欲が下がっているならチャンスだと思ってほしい。

田渕所感

私は常日頃から日本のジェンダー平等社会の実現に「女性のリーダーを増やすこと」が一番重要であると考えています。
カルビーの会長が仰るように、意思決定権を持たないと社会は変えられないのです。意思決定権のトップは政治です。その政治分野のジェンダーギャップ指数(2018年)のスコアは0.081でした。この指数は「1」が完全平等で「0」が完全不平等を表しますので、0.081はほぼ「完全不平等」という結果を示しています。要は日本の政治において、意思決定権はほぼ男性しか持っていないということです。これを覆すには、まず男性と対等に戦う女性のリーダーを増やすことが最重要課題だと考えます。女性に高下駄を履かせてももちろん良いと思いますが、幼少期からのジェンダー平等教育、リーダーシップ教育も並行して進めていくことが重要です。性別に関係なく、何でもチャンレンジできるという事を伝えて、自己肯定感を持ち、本質を見極める力を育むことが最も大切だと思うのです。

そして、それだけでは足りません。男性が当たり前に家事育児を担う社会を同時に作り上げる必要があります。これができて、初めて女性リーダーが増えるのです。

秋田さんの仰っていた「家事育児の見える化」は我々NPO法人ジェンダーイコールが開発した家事育児分担可視化ツール「ハッピーシェアボード」の必要性を改めて感じることができ、うれしく思いました。ちょうど来月12月8日(日)に北区男女共同参画活動拠点施設「スペースゆう」(王子駅直結北とぴあ5F)にて、「ハッピーシェアボードで「名もなき家事」をシェアしよう!」を開催します。近々イベントの告知ページを公開しますので、興味のある方はぜひ家族でご参加ください。

はじめて、ナマ上野千鶴子さんの講演を聴講することができ、光栄でした。
ありがとうございました!!!

東京都北区主催「ちょこっと起業 ~私らしく始める、起業スタイルの見つけ方~」にゲスト登壇しました

田渕恵梨子
東京都北区主催「ちょこっと起業 ~私らしく始める、起業スタイルの見つけ方~」に合同会社とNPO法人の起業経験者としてゲスト登壇させていただきました。
当講座は、東京都北区が女性活躍推進事業の一環として、起業に興味がある女性を対象に、起業のコツやノウハウについてアドバイスする講座です。
開催場所は北区男女共同参画活動拠点施設の「スペースゆう」多目的室。定員は30名。
1回3時間の講座を全4回開催。4週に渡って中小企業診断士川口佐和子さんと税理士池田理世さんが、起業についてガッツリ指南してくれるという贅沢な内容になっています。
この講座がなんと無料!!!さすが北区、太っ腹です。
私は開催2日目、5/27(日)の講座に登壇してきました。

川口先生との対談

最初に私のこれまでの経歴について説明させていただきました。
その後、川口先生との対談形式で、合同会社の設立からその後のNPO法人の設立に至るまでの経緯、今後考えている新会社での事業構想についてお話しさせていただきました。

ジェンダー問題について話す時間をもらっちゃいました!

川口先生に、ジェンダー問題について話したいと相談したところ快諾していただけました。(川口先生ありがとうございます!)

まずはSex(生物学的性差)とジェンダー(社会的・文化的性差)の違いについて説明しました。

次に日本におけるジェンダー問題をいくつか紹介し、その中から今社会問題となっている「セクハラ問題」をピックアップして説明しました。
セクハラがなくならない理由に古いジェンダー固定観念が密接に関連しているという話です。

男性も女性も

高度経済成長期に確立したジェンダー固定観念から抜けきれておらず、当時の感覚がメディアや教育などを通して日本人に受け継がれてしまっています。
その結果、男性優位な固定観念から脱却できていない一部の男性が、職場の女性を対等に扱うことができず、性的対象にしか見れなくなっているのです。
これはセクハラ問題の要因の1つであり、日本が早急に解決しなければならないジェンダー問題だと考えています。そして、この問題を解決するには女性の自立が非常に重要だと考えています。

当イベントに参加されるような意欲的な女性にはぜひ知っておいてほしい内容のため、今回この話ができたことを非常にうれしく思います。

起業を考えている女性のみなさまに伝えたかったこと

ジェンダー話の後は、「行動すること」について話をしました。
行動することでチャンスに出逢えます。そしてチャンスが巡ってきたら取り組む姿勢について、私が考える5つのポイントを伝えました。

①チャンスが来たら即行動する。
 →即断即決が原則。少しでも「やってみようかな?」と思ったならやる。
②プロ意識をもつ。やると決めた時からプロ。
 →「私は素人なので」というワードは使わない。
③自分より上の層の人とつきあって視野を広げる。
 →労働者<経営者<投資家<資本家
④ギブ&ギブの精神で取り組む。
 →いちいち見返りを求めない。
⑤ここぞという時は意地でもやる。イニシアチブを取る。
 →目標達成の阻害要因は事前につぶしておく。

その後、「失敗を恐れないこと」、「日本人として生まれている時点で運があると思うこと」など、これから新しいチャレンジに挑もうとしている自分自身を奮い立たせるためにも、気持ちを込めて熱く語らせていただきました。

最後に

なんだかんだで1時間近く自由に話させていただくことができました。
このような機会をいただき、川口先生や池田先生はじめ、男女いきいき推進課の藤野課長、スペースゆうの職員のみなさまには心より感謝しております。
ありがとうございました!!!

当イベントは毎年開催されていると聞いています。中小起業診断士川口先生の起業ノウハウ、税理士池田先生の税務ノウハウを教えてもらいながら「やりたいこと」を事業にするためのヒントをゲットできる非常に有意義な講座です。
週末開催ですので企業にお勤めの方でも参加可能です。興味のある方はぜひ次回の開催時にご参加ください。
北区のホームページ、北区民に配布される「北区ニュース」等で告知されると思います。)

【セミナーレポート】女性活躍時代をむかえて(講師:白河桃子氏)

田渕恵梨子
東京都北区男女共同参画活動拠点施設「スペースゆう」が主催する講演会に、副代表篠原とともに参加しました。

講師は少子化ジャーナリストとして多岐にわたってご活躍されている白河 桃子(しらかわ とうこ)さん。
本日のテーマは「フェアネス社会の実現にむけて」。
今日本のニュースでホットな話題となっている「働き方改革」の話題を中心に、今日本で起きている問題について非常にわかりやすくお話ししてくださいました。
簡単ではありますが、個人的に印象に残った点を中心にレポートとしてまとめましたのでご覧ください。
※レポートの内容は作成者の個人的見解を示すもので白河さんの公式見解と必ずしも一致するものではありません。予めご了承ください。

セミナー概要

白河 桃子さんのプロフィール

少子化ジャーナリスト・作家・相模女子大学客員教授・昭和女子大学総合教育センター客員研究員

東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、住友商事などを経てジャーナリスト、作家に。
2008年中央大学教授山田昌弘氏と『「婚活」時代』を上梓、婚活ブームの火付け役に。
少子化、働き方改革、女性活躍、ワークライフバランス、ダイバーシティなどをテーマとする。
講演、テレビ出演多数。2018年1月発売の「広辞苑第七版」に「婚活」が掲載される。
内閣官房「働き方改革実現会議」有識者議員、内閣官房「一億総活躍国民会議」民間議員、内閣府男女共同参画局「男女共同参画会議 重点方針専門調査会」委員などを務める。
著書に『後悔しない「産む」×「働く」』(齊藤英和氏と共著、ポプラ新書)、『御社の働き方改革、ここが間違ってます!残業削減で伸びるすごい会社』(PHP新書)、『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』(是枝俊悟氏と共著、毎日新聞出版)などがある。

活躍からフェアネスへ

最近ではフェアネス(公平性)の声が上がってきているとのこと。

独身女性向けアンケートで92.7%の働く女性が仕事と家庭の「両立不安」を感じているそうです。
理由は言わずもがなですね。

結婚・出産したら家事育児は当然女性がメインでこなさなければならない
日本企業では「長時間労働」が仕事の評価に繋がっている

こういった思想や文化がいまだに根付いていることが両立不安を掻き立てているのです。

これから本気で「少子化対策」を考えるのであれば、「女性が働きやすい社会」とか「女性が活躍できる社会」といった、女性だけを取り上げた問題にするのではなく、多様性社会の観点からあらゆる人がフェアになるような文化に革新する必要があるのです。

「同質性」の問題

セクハラやパワハラ、メディアの炎上など、これまで何度も何度もニュースになり問題提起されているにもかかわらず、いまだに無くなる気配がありません。
なぜなのでしょうか?

白河先生は「同質性」の問題を挙げられていました。
要は事件は同じ価値観や固定観念を持っている人たちが集まっている現場で起きているということです。
異質性が伴う問題を同質性の高い現場で解決しようとしても根本的解決には至らず、何度も事件を繰り返してしまうのです。

例えば今大きなニュースになっている日大のパワハラ問題。
この問題は非常に同質性の高い世界(日大の世界観)の中で起きています。
同質性が高いことにより、他の文化が見えていないのです。
白河先生は「同質性が暴走している」という表現をされていました。

セクハラ問題も同様です。いくら社員にセクハラ是正教育を施したとしても、管理職層が同質性の男性ばかりだと改革が難しいのです。
しかし、改革を試みて女性管理職を1人増やすだけでは全く意味がないとのこと。なぜならその女性の価値観だけが女性代表になってしまうからだそうです。

ところでみなさん、「ティッピング・ポイント(英語:tipping point)」という言葉を聞いたことがありますか?
Weblio辞書から抜粋すると、

それまで小さく変化していたある物事が、突然急激に変化する時点を意味する語。臨界点や閾値と言い換えられることもある。主に、物事が爆発的に流行して社会に広まる際に、その時点を指して用いられることが多い。

となっています。

先程の「場の多様性」を確保するためのティッピング・ポイントは「35%」だそうです。
35%の異質性の人間を投入しなければ、同質性の人たちの変化が起きないということです。

メディアの炎上問題

無くなるどころか、逆に増えているのではないかと思わせる「メディアの炎上問題」。
これもなぜ繰り返してしまうのか不思議に思っている方も多いと思いますが、原因は先ほどの「同質性の問題」です。

女性を容姿や年齢で差別する
女性を性的な存在として扱う

メディアの炎上を繰り返してしまう原因は、テレビ番組やCMの制作者がいまだに上記のような意識をもっている同質性の集団であることの表れなのです。

1つ、白河先生が興味深いことをおっしゃっていました。

昨年9月に「とんねるずのみなさんのおかげでした」の30周年スペシャルで、90年代に流行った「保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)」が放送された後、LGBT団体の方が即座に抗議を入れたそうです。
抗議を入れた理由はいつまでも笑って良い存在だと思われることにストップをかけるため。
とても素晴らしい考えだと思いました。90年代と今とで許容される文化は違って当然です。抗議を入れることによって、人々の意識が今の時代に合ったあるべき価値観に再インストールするきっかけになるのです。とても大切なことだと思いました。

これからの働き方はどう変える必要があるのか?

今のビジネスモデルが確立された時期、いわゆる高度経済成長期は、人口がどんどん増えて経済にプラス作用を与える「人口ボーナス期」でした。
この時代は「一律」、「量」、「他律」が重要視されていました。
変わって、現代は人口がどんどん減ってマイナス作用を与える「人口オーナス期」です。
オーナス期では、ボーナス期と真逆の「多様」、「質」、「自律」を意識することがポイントだそうです。

「男は仕事、女は家庭」といった古い価値観はもはや受け入れられない時代になっているのです。
まさに今、日本経済には「イノベーション」が必要なのです。

最後に、白河先生が仰っていた「価値のあるイノベーション」を発動するための3つのワードをご紹介します。

■「価値のあるイノベーション」を発動するための3つのワード

①多様性
前述した「同質性の高い世界」では、マイノリティである「異質性」の人々に対する差別が発生してしまいます。フェアネスな社会には多様性が必要不可欠です。

②女性がいること
一般的に社会的感応度は女性のほうが高いと言われており、女性がいるとイノベーションの質が上がるとのことです。

③賛否両論を巻き起こすこと
賛否両論を巻き起こすには多様な意見が必要です。多様な意見を得るためには、1つ1つの意見を尊重することが重要です。反論があったとしてもまずは一旦「いいね」と受け入れましょう。そうすればいろんな人が発言しやすくなるとのことです。

記念撮影♡

左から、北区役所職員阿部さん、藤野課長、白河桃子先生、篠原、田渕

講演が終わった後、白河先生といつもお世話になっている北区男女いきいき推進課の方々と記念撮影させていただきました。

そしてそして!白河先生から、できあがったばかりという「#We Too」のステッカーを篠原と2人もらっちゃいました。うれしい♡

※「#We Too」とは、#Me Tooで声をあげた人を支え、私たちも!と声を上げることで、セクハラやパワハラなどのあらゆるハラスメントにNo!を訴えかける運動です。くわしくはこちら

最後に本日の感想ですが、とにかくあっという間の1時間半でした。
私たちジェンダーイコールとしても注目していたテーマだったので、最初から最後まで食い入るように聞き入ってしまいました。
参加者はほとんど女性でしたが、このテーマはぜひ男性にも参加してもらいたい内容です。
次回白河先生の講演に伺う際は、夫にも参加してもらいたいと思いました。

白河先生、貴重なお話ありがとうございました!!!

〜本の読み聞かせで伝える〜 小学生に向けたジェンダー問題提起

田渕恵梨子
息子の通っている小学校で「本の読み聞かせボランティア」に参加しています。
毎週火曜日の8:25〜8:40の15分間、各クラスに割り当てられたボランティアが自分で選んだ本を子どもに読み聞かせるという活動です。
昨日私の出番がやってきたので、1年生のクラスに読み聞かせをしてきました。

レイフ・クリスチャンソン作「おんなのこだから」

読み聞かせに選んだのは、レイフ・クリンチャンソン作「おんなのこだから」という本です。
歴史的な性別役割分担に疑問を投げかける内容になっています。

”おそうじ せんたく おかいもの 食事のしたく あとかたづけ 弟や妹のせわ 女の子だから あたりまえ?”

冒頭からこんな調子で進みます。

子どもたちの反応は?

1文ずつ、子たちに向けて疑問を投げかけるような形で読んでいくと、

「そんなことなーーーーーい!」「パパだってやってるよーーーーー!」

子どもたちからはこんな声が聞こえてきました。

”大臣 社長 裁判長 女の人はめずらしい。牧師 神主 お坊さん。男のひとがいちばん?”
”大工 運転手 宇宙飛行士 女の人ができるしごともっとあるはず。”

昔はね、男の人しかできないような力仕事とかが多かったから、男の人が外で働いて女の人が子育てや家のことをしていたんだよ。
でもね、コンピュータが出てきたことによって、今では女の人も男の人と同じように仕事ができるようになったんだ。
だからこれからは、子育てや家のことも仕事と同じように男の人も女の人もどちらもやる時代なんだよ。
そう伝えると、子どもたちは「そんなこと知ってるよーーーーー!」と力強い言葉が返ってきました。

小池都知事人気!?

ママが仕事をしていてパパが家のことをしていても全然変じゃないし、女の子だって総理大臣や社長になれるんだよ。
私がそう話すと、1人の男の子が
「もう女の総理大臣いるよーーー!小池都知事!」
(総理大臣ではないけど^ ^;)
「そうだそうだーーー小池都知事がいるーーー!」
と、多くの子供達がそんなことは当然だといった感じで反応していました。

1つ気になったこと

1つだけ気になったことといえば、元気よく反応してきたほとんどが男の子だったという点です。
女の子がやけに控えめな印象を受けました。
実は前回、1年生の別のクラスでこの本の読み聞かせをしたのですが、その時も同じ印象でした。
シェリル・サンドバーグ著「リーン・イン」に書いてあったのですが、女性は自分に自信が持てずに男性と同じテーブルにつこうとしない傾向があるそうです。
女性は男性に比べて自己を過小評価してしまいがちで、議論の場で控えめな態度を取ってしまいやすいようです。小学1年生から既にその性質が現れているということなのでしょうか?
そうであれば、女の子にはもっと自信をつけてもらいたいと感じました。

最後に心強い女の子の言葉をもらえた

”てきぱき家事するお父さん しごとにいきいきお母さん すてきじゃない”
”あなたはどう思う?”

で本の最後は締めくくられます。
読み終えた後、子どもたちに「大きくなったら何になりたい?」と聞いてみました。
すると、1人の女の子から「医者になりたい」という声が。すばらしい!
どんな職業も大切で素晴らしいことはわかっています。
ですが、願わくばこれからの子どもたち(特に女の子)には、サポートに回るような仕事ではなくて、医者のように自己判断して決断のできる仕事に積極的についてほしいです。
男女問わず「社長になって会社を経営したい!」「政治家になって世の中を変えたい!」といったような力強い声がたくさん聞こえてくる世の中になればうれしいな。
今後当NPO法人では、女の子がもっと積極的になれるような活動や子どもたちが自信を持てるような成功体験ができる活動を実施していきたいと思っています。

【参考】

パパとコ主催「パパとコドモで一緒にミュージアム!」

田渕恵梨子
9/24(土)に開催された、パパとコ主催「パパとコドモで一緒にミュージアム!」に家族で参加してきました。
場所は、文京区にある、東京都水道歴史館。

きっかけは仕事でお世話になっている、森川 寛信さんからのご紹介。
森川さんは、パパがつくるてづくり絵本「パパ絵本」を開発し、父子に向けた普及活動をされています。
詳しくはこちら→https://charity-japan.com/interview/6114

参加者は4家族。子どもたちは4歳〜8歳位でみんな同じくらいの年齢で、アットホームな感じで会がスタートしました。

親子でミュージアム体験を楽しむコツ

まずはじめに森川さんから「親子でミュージアム体験を楽しむコツ」についてのレクチャーがありました。
ポイントは3つ。

①予習体験復習、復習体験復習
ミュージアムに行く前に予習し、体験した後に復習することが重要とのこと、
例えば、西洋美術館に突然小さい子供を連れていくだけだと、すぐに飽きられてしまいますよね。
そこで予習として、事前にインターネットやパンフレットなどで美術館の絵などを先に見せておきます。
そうすることで、実際その絵を見た時に「あ、この絵昨日見たよね?」といった感じで子供に興味を持たせることができるそうです。

②考える3つの問いかけ
「この絵の中で何が起きているか?」「どこを見てそう思ったのか?」「他にもっと発見はあるか?」
作品を見ながらこの3つの問いかけをすることで、ただ単に絵を見るだけではなく、「考えて見ることの習慣」が身につくようになります。

③アウトソーシングではなくDIY
「子供に良い体験をさせてくれるワークショップ」ではなく「子供に良い体験をさせる方法が学べるワークショップ」という意識で参加すること。この意識の違いは重要ですよね。なるほどと思いました。

以上3つのポイントを意識することで、子供を飽きさせずに、親子での体験と思い出の価値を最大化できるとのことでした。すばらしい考えだと思います。

親子でミュージアム体験

レクチャー終了後は、作品コーナーに移動です。
まずは1作品、アートコミュニケータの小松一世さんによる、子供とのコミュニケーション方法を見せてもらった後、各家族で実践へ。


こちらの作品はストーリー性があり、親の問いかけに興味を持って応えてくれた子どもたち。


楽しそうなおもちゃを見つけてしまった次男。こうなると問いかけは通用しませんw
同い年のお友達と夢中になって遊んでしまいました^ ^;

絵本づくり

ミュージアム体験の後は、場所を移動して絵本づくり!
撮影した写真を印刷してもらい、用意された台紙にペタペタ貼っていきます。
そしてテキストのスペースには思い出を記入します。



あっという間に素敵な絵本の完成です!

最後はみんなで制作発表!
体験から制作まで大充実な内容のイベントで、子供たちも大満足でした。

終わりに

東京には、大小さまざまなミュージアムが無数にあります。
いろんな作品に触れ合うことで感性が磨かれて、想像力が豊かになります。
ですが、じっとしていられない子供にじっとしている作品を見て楽しませることは容易ではありません。
そんな中、本当にタイミングよく出会ったのが今回のイベントです。
とても有意義な学びを得られたと共に、森川さんのように、パパが主体となってこのような活動をされていることに感動を覚えました。
パパが積極的に育児に携わっていくことは、私たちジェンダーイコールの目指すところでもあります。
このような活動は、どんどん広めていきたいと思いました。
機会があれば、ぜひ森川さんたちとのコラボイベントも開催させていただきたいです。

森川さん、小松さん、貴重な体験をありがとうございました!